用語

お香の楽しみ方

薫香(くんこう)

平安時代に、日常的に貴族の間で焚かれていたもので、沈香木、薫陸等を蜜や梅肉で練り合わせて作られていました。その調合法は格家の秘伝とされ、香り自体も教養の一部とされていました。使用法は、練った丸香を炭火の埋めた灰の上に置き、そのまま空焚きして香りを広げるか、伏籠を使って衣服に焚き染めて自らに香りをつけます。 有名なものに(六種之薫物)といわれる中国伝来の名物があります。

一木聞 (いちぼくきき)

饗応として相応しい無加工の香木を選び、二種類あるいは三種の香木を聞き定める聞香法です。使用する道具が少なく、盆の上にて行えるので、盆手前などともいわれる鑑賞香の一種です。

組香(くみこう)

複数の香木を鑑賞するとともに、文学的主題を取り組み、何人かで聞き当てた数を競う聞香法です。その主題には古典や故事にまつわるものが多く、和歌を証歌として、その情緒の表現を試みます。室町期に成立した(十種香)から発展したとされます。

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